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文・写真 勝部 江里
旧暦の10月(現在の11月)に全国神社の神様が、全員、出雲にお集まりになられます。出雲以外の地には神様がお留守になるので神無月(かんなずき)、逆に出雲は神在月(かみありつき)言われている事はご存知でしょうか?

出雲大社本殿、独特の屋根が特徴
「私好み(女性好み)の出雲の神社」
出雲大社は縁結びの神様のオオクニヌシノミコト(大黒様)がまつられています。
出雲流は二礼四拍手一礼。四回拍手を打つのは、しあわせ・・の意味。そして、しじゅうご縁がありますように・・と、おさい銭は45円入れるのが良し、とされています。
全国の神様が神在月にお泊まりのお宿

私は神秘的な、幻想的な雰囲気を肌で感じ、神域へと導かれていくようにこの地に来てしまいます。目を閉じ、耳をすますと、草木と触れ合い風と戯れていらっしゃる神様達が、再会を楽しまれているご様子が伝わってくるかのよう。秘められた物作りの歴史があり、日本人のルーツがある。
ここは、私のイマジネーションをかきたてる場所なのです。


神秘的な階段、
一歩一歩に気が引き締まる
神魂(カモス)神社をご存じでしょうか?出雲大社から車で30~40分、ここは神様の魂を祭っている所なのです。今まで日本各地の神社をお参りしましたが、ここが全ての原点と、私は思っています。質素でとても静かで、私はいつもここに来ると心が洗われ、凛としてしまうのです。 全ての神の母神、イザナミノミコトを祭っているため、出雲大社の男つくりに対して女造りと言われています。また、典型的な大社造りの本殿は出雲大社より古く日本最古の大社造りとして国宝に指定されています。
出雲大社より古い本殿を持つ神魂神社

由緒ある、とても素晴らし
いところです。

また、スサノオノミコトとクシナダヒメノミコトを祭り縁結びとして信仰されている八重垣神社には、お二人のお姿が日本最古の神社障壁画として残っているのです。 立地は神魂神社から車で10分。


鏡の池に集る若い女性たち



本殿裏には、 鏡の池と言い硬貨をのせた紙を浮かべ良縁を占える小さな池があります。早く沈むと早く良縁が来る・・今自分のいる所から東西南北どこへ流されるかで、嫁ぎ先の方向が・・・など言われ女性に大変人気の神社。私はどんな占いよりも信じていました。何故なら、縁結びのお二人が占って下 さるのだから。


旧道に面した八雲本陣
「お殿様がお泊りになられた、八雲本陣に宿をとる」
享保18年、270年前の建物が今なお宿屋として、おもてなしをしてくれる。場所は出雲と松江の丁度中間、宍道湖畔に近い旧道にあります。
近年では大正天皇、昭和天皇もお立ち寄りになられたとか。江戸時代そのままを残し、出雲屈指の旧家木幡家の豪邸を戦後旅館にした静かな歴史のお宿。当時のままの調度品がさりげなく並んでいる事に驚いてしまった。全館すべて骨董品。贅沢にも6室しか客室として使っていない。江戸の昔にタイムスリップしたかのよう!
お殿様も好んだ鴨の貝鍋
日本最古の料理として鴨が記録されているらしいが、鴨は近世に入ってからも幸運、快楽などのたとえとして好まれたそう。ここでは歴代の藩主、お殿様へのおもてなしとして、お出ししていた料理をそのまま味わうことができる。野鴨を巨大あわびの貝殻に野菜と共に七輪にのせ焚く。秘伝のだしに、醤油や砂糖でお客個人の好みに味付けし卵に付けて食べる。最後はおじや。何とも優雅な時間をすごせる。

その晩は、月明かりが優雅な庭園をほんのり照らしていた。その時代お殿様はこの庭を見ながら、行く世をどうお考えになられていたのか・・・歴史を振り返りながら、今宵は眠れそうもない・・・・
アメリカ人が選んだ日本一の庭園
「日本一の日本庭園は島根にあった」

仕事柄私は、世界各地のガーデンを見てきているが、日本の名園ほど、手入れが難しく隅々まで行き届いた芸術作品は無いのでは?と、いつも思ってしまう。
アメリカのジャーナルオブジャパニーズガーデンと言う専門誌が選んだ美しい日本庭園389か所の内、京都の桂離宮が2位で、1位に選ばれたのは島根だったのです。松江の隣町、安来節のふるさとの町にある足立美術舘の庭。ご存知でしたか?

足立美術館内には横山大観の素晴らしい作品が多々あり、また、魯山人、河井寛次朗の焼き物なども展示されていますが、 私としての必見は館内随所から見られる四季折々に変化する13000坪の庭園。
夕日に映える樹齢300年の松

その姿は、一枚の絵画を観るように美しく心に打つのです。庭園を見るために設けられた額ぶち付きガラス窓から覗くその一瞬一時の自分だけの作品。天候、角度、時間帯などに常に変化してゆく・・・周囲の山を借景に四季の変化を感じられる、この素晴らしい庭園は真の芸術と言えるでしょう。

また、日本庭園15位に選ばれたのは、明治、大正から文人の宿として名高い松江宍道湖畔の老舗旅館、皆美(みなみ)本館の庭園。人の丈ほどしかないが樹齢300年近い松が、由緒ある置石と共に純白の玉砂利に映えている。宍道湖に夕日が落ちる時のこの庭園には感激もひとしおです。

ロマンティック宍道湖の夕日

「宍道湖の夕日」

日本で6番目に大きな湖、宍道湖(しんじこ)。塩分を含んだ汽水湖の為、魚介類が豊富である。四季折々に美しく、特に夕日が沈む光景は目に焼きついて、心に深く残る。英語教師としてこの地に居を構えた明治の文豪、アイルランド人の小泉八雲(ラフカディオハーン)は夕日を見に人力車を走らせ飽きるとこなく眺めていたそうな。八雲も私もそれぞれ想いは違うかもしれないが、今も昔も変わらない夕日の素晴らしさは日本百景にも数えられている。
←写真提供(社)島根観光連盟

須佐神社

「番外編!!」


もう一つ私のとっておきの落ち着く所は、全国数あるスサノオノミコトを祭っている神社の中で唯一御魂を祭っている須佐神社。それは出雲市の中心地から車で45分。佐田町須佐にある。小さな神社であるが境内は緊張感に溢れている。須佐神社七不思議を想像させる雰囲気が漂う。七不思議に興味のある人はこちらを検索してみて。
http://www.town.sada.shimane.jp/index.htm
←写真提供(社)佐田町観光協会








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