| ところで、コロッセウムからローマ交通の要衝であるヴェネツィア広場までの約1.5キロを結ぶ《幅の広い道路》の名前は《フォーリ・インペリアーリ通り》。あのムッソリーニがヒトラーのナチスには出来ない芸当……偉大な文明の遺跡をバックに軍事パレードを行うという夢を実現させるために敷かせた道路なのです。
そのせいでこの辺りにある遺跡の85%が道路の下に埋まったままだと言われます。交通の便はよくなったようですが、世界の遺産を後世に遺すということかけては論外。道路を撤去するわけにもいかず、サーキットと勘違いしているバス、タクシー、一般の車、スクーター、パトカーなどの運転手各位がスピードを競う重要幹線となっています。
こんな無粋な道路が出来てしまうと、当時は壮麗だったこの界隈を想像するだけでも大変な作業です。まだこの道路がなかった時代のゲーテでさえ、こう言っています。
『ローマを旅するには、肉体の目だけでなく心の目も必要である』
分厚い歴史が駆け抜けた街を楽しむには、全身全霊を傾ける必要があるようです。
続きは次号後編で…
|